クラウドサービスの歴史!コンピューターの歴史を紐解いてみよう
今では“クラウド“に関係する様々なサービスが提供されています。
実はGoogleが提供するGmailもクラウドサービスの一つであり、中にはクラウドサービスだと知らずに利用している方もいるのではないでしょうか。
ここ数年のうちに自然にクラウドという言葉が浸透していったので「そもそもクラウドサービスはいつ頃から始まったのか?」と、どのような経緯でいつ誰が始めたサービスなのか気になるポイントですよね。
ということで、今回はクラウドサービスの歴史としてコンピューターやクラウド(クラウドコンピューティング)の変遷をお話していきます。
1.クラウド(クラウドコンピューティング)の歴史!
![クラウド(クラウドコンピューティング)の歴史!](http://whats-cloud.com/wp-content/uploads/2019/07/cloud-service-history-02-1024x576.jpg)
「クラウド」という言葉が広く使われていますが、正式の名称は「クラウドコンピューティング(Cloud Computing)」になります。
この「クラウドコンピューティング」という言葉が最初に使われたのは2006年。
当時のGoogleのCEO「エリック・シュミット」がとある会議で提唱したのが始まりとされ、簡単に説明するとインターネットネットワークを経由してサービスを提供する形態がクラウドコンピューティングになります。
しかし、この始まりとされる2006年以前もネットワーク経由のサービスはあり、そもそものコンピューターの歴史は以下のように4つの世代に分類されています。
- メインフレーム(大型コンピューター)による集中処理:概ね1950年~1990年
- オープンシステム(分散システム)によるクライアント・サーバーの分散処理:概ね1990年~2000年
- インターネットによるネットワーク中心の新しい形の集中処理:概ね2000年~2010年
- ユーザーがサーバーを意識せずにサービスが受けられるクラウドコンピューティング:概ね2010年~
以上のように、最も古い1950年~1990年頃まではメインフレーム(大型コンピューター)が全盛期で、あらゆる機能をメインフレームが持ち、複数のユーザーが同時に利用するというものでした。
それがオープンシステムによるクライアント・サーバー~インターネットによるネットワーク中心の新しい形態に発展し、最終的に現在のクラウドコンピューティングへと進化を遂げています。
クラウドコンピューティング、略してクラウドも今では様々な分野のサービスに活用され、我々ユーザーはインターネットを介して色々なサービスが利用できるようになったのです。
2.クラウドサービスの特徴とサービスの変遷
![クラウドサービスの特徴とサービスの変遷](http://whats-cloud.com/wp-content/uploads/2019/07/cloud-service-history-03-1024x536.jpg)
ここまでクラウド(クラウドコンピューティング)の歴史を簡単にお話しましたが、そもそもクラウドサービスとは何なのか正確に理解していない方もいるのではないでしょうか。この項では、クラウドサービスの特徴やSaaS型と呼ばれるクラウドサービスの変遷などご紹介します。
クラウドサービスとは?
クラウドサービスは前項でも軽く説明しましたが、インターネットネットワークを経由してサービスを利用する形態を指します。
分かりやすく仕組みを説明すると、クラウドサービスを提供する事業者がインターネット上にサーバーなどの空間を構築します。そして、ユーザーはサービス提供事業者に利用申し込みを行ったのち、インターネット経由でサーバーなどの空間にアクセスすることで、様々なサービスが利用できるようになるほか、各種データ(文書ファイルや画像、映像など)が保存・共有できるようになります。
基本はインターネットを活用するサービスなので、インターネットが接続できる環境ならいつでもどこからでもサービスが利用できるのです。
そこで、一言でクラウドサービスといっても大きく以下の3種類のタイプに分類され、それぞれのタイプによって利用されるサービスが異なります。
- SaaS(サース)型サービス:ソフトウェアを提供するサービス
- PaaS(パース)型サービス:開発環境を提供するサービス
- IaaS(イアース)型サービス:インフラを提供するサービス
一般のユーザーで広く利用されるのが「SaaS(サース)型」のクラウドサービスです。
他の「PaaS(パース)型」もしくは「IaaS(イアース)型」は専門的にシステム開発などで利用されるクラウドサービスになります。
この3種類のクラウドサービスの詳しい説明は「3種類のクラウドサービスの違いは?特徴を分かりやすく解説」をご覧ください。
クラウドサービスの変遷
そこで、一般ユーザーが利用するSaaS(サース)型クラウドサービスにも歴史があり、その変遷をご紹介します。(参照:Wikipedia|クラウドコンピューティング)
1999年:Salesforce.comが設立されCRM(顧客関係管理)のSaaS型サービス「Salesforce CRM」の提供を開始
2002年:Amazon.comがAmazon Web Services(AWS) の提供を開始
2005年:インテル(Intel)がバーチャライゼーション・テクノロジーをサポートしたCPUを発表
2006年:初めて「クラウドコンピューティング」という言葉が登場
2008年:GoogleがGAE(Google App Engine)を一般公開
2008年:Microsoftが Microsoft Windows Azureを発表
2009年:IBMがIBM マネージド・クラウド・コンピューティング・サービス(IBM MCCS)を発表
2010年:トヨタデジタルクルーズ(現トヨタシステムズ)がオールトヨタクラウドの提供を開始
2011年:当時AppleのCEOだったスティーブ・ジョブズが「iCloud」を発表
2012年:OracleがOracle Cloudを発表
大きな流れはこのようになり、2006年に初めてクラウドコンピューティングという言葉使われ、それから瞬く間に世界中に広がり、今ではクラウドサービスはなくてはならない存在にまで発展し今後も進化することが予測されています。
3.まとめ
今回はクラウド(クラウドコンピューティング)の歴史についてお話しましたが、意外にその歴史が古いですよね。
2006年に初めてクラウドコンピューティング(クラウド)という言葉が登場し、それ以前もインターネットネットワークを活用してサービスは存在していましたが、2006年以降は急激に進化を遂げています。
今では身近なサービスもクラウド化され、基本はインターネット環境され整っていれば利用できるサービスなので上手に活用していきましょう。