クラウドとレンタルサーバーの違いとは?仕組みの違いを簡単解説
ホームページやブログ、ネットショップなどを開設するとき「サーバー」は必ず用意しなければなりません。
そのサーバーには「クラウド」と「レンタルサーバー」に分かれますが違いは分かるでしょうか?
基本的にどちらも月額料金を払って借りるサービスなので、同じサービスのように感じますよね。
しかし、クラウドとレンタルサーバーは仕組みから違いがあるのです。
ということで今回は、クラウドとレンタルサーバーの違いについてお話していきます。
1.クラウドとは?レンタルサービスとは?
まずは、クラウドとレンタルサービスとはどんなサービスなのか、それぞれの特徴から見ていきましょう。基本的にどちらもインターネットを活用するサービスになります。
クラウドとは?
クラウドという言葉は最近よく耳にしますよね。クラウドは日本語訳では「雲」を意味しています。クラウドは正確には「クラウドコンピューティング」の略で、現在では多種多様なサービスが提供されています。
サービス提供会社が用意したサーバーなどの空間にユーザーがインターネット経由でアクセスすることで、様々なサービスが利用できるようになるほか、文書ファイルや画像、映像といったデータが保存・共有できるサービスの総称が「クラウド」になります。
そのクラウドは、大きく以下の3つのモデルに分類されています。
- SaaS(Software as a Service)
- PaaS(Platform as a Service)
- IaaS(Infrastructure as a Service)
この3種類のモデルについては同サイトの「3種類のクラウドサービスの違いは?特徴を分かりやすく解説」で詳しく説明しているので機会があれば是非ご覧ください。
レンタルサーバーとは?
レンタルサーバーは文字通りサーバーのレンタルできるサービスです。
別に「ホスティングサーバー」と呼ばれています。
サービス提供会社のレンタルサーバーを利用するので、ユーザーは手軽にサイトが開設できるようになります。サービス内容は会社によって異なりますが、独自ドメインが複数取得できるなど様々なサービスが利用可能になるので、個人はもちろん多くの企業から重宝されています。
レンタルサーバーもクラウドと同じように以下の3つの利用形態に分類され、利用ニーズに合わせて使い分けられています。
- 共用サーバー:1台のサーバーを複数の人と共有して利用する
- 専用サーバー:1台のサーバーを専有して利用する
- VPS(仮想)サーバー:1台のサーバーを仮想化して複数の領域に分けて利用する
以上の3種類のサーバーがレンタルできますが、一般的なユーザーが利用しているのは「共用サーバー」です。
次の項で説明する違いは共用サーバーを借りることを想定してお話していきます。
以上、クラウドとレンタルサーバーの特徴を簡単に説明しましたが、いずれのサービスもインターネットが基本となるサービスです。
2.クラウドとレンタルサーバーの違いを簡単解説
クラウドとレンタルサーバーの特徴は分かっても、違いと言われれば何なのか分からないですよね。
クラウドとレンタルサーバーは基本的な仕組みに違いがあり、説明するときは住宅の居住環境で例えられています。
- クラウド:マンション・アパート
- レンタルサーバー:シェアハウス
何のことだか分からないと思いますので分かりやすくお話していきます。
クラウドは「マンション・アパート」
クラウドは1台のサーバーを複数の人が利用します。これはレンタルサーバーと一緒です。
レンタルサーバーとの違いは、複数の人がそれぞれ個別の部屋(仮想サーバー)を利用する点です。
詳しく説明すると、クラウドは1台のサーバーを複数の人が利用しますが、そのサーバーの中に仮想化したサーバーを複数作成します。この作成されたサーバーは一般的に「仮想サーバー」と呼ばれ、ユーザーごとに割り振られます。
ユーザーは仮想サーバーを借りて運用していきますが、個々のCPUやメモリは独立した形になります。マンションやアパートで考えれば、建物は一緒でも家具やバス・トイレは別々ですよね。
つまり、クラウドは仮想サーバーの中で独自の運用が可能になるということです。
レンタルサーバーは「シェアハウス」
レンタルサーバーは基本的に複数の人が利用しますが、クラウドとの大きな違いは複数の人と「共有」して利用する点です。
シェアハウスは近年注目の生活スタイルですが、1つの家の中で複数の人が部屋は別々ですが、キッチンやバス・トイレなどは共有して利用します。
それをレンタルサーバーで考えれば、1つのサーバーの中で複数のユーザーに対して個別のスペースは割り振られますが、CPUやメモリを複数のユーザーで共有して利用する形になります。
個別にスペースは借りられますが、CPUやメモリなどは複数のユーザーと共有して利用するため、ルールを守らないユーザーがいた場合、通信速度が遅くなるなどのトラブルが発生してしまいます。
以上、クラウドとレンタルサーバーの仕組みの違いを説明しましたがイメージできましたよね。
クラウドはマンションやアパートのように借りた部屋の中で独自に運用可能。一方のレンタルサーバーはシェアハウスのように、部屋は個別でも設備は共有して利用するというような違いがあります。
また、気になる利用料金に関しては、
- クラウド:従量制or定額制
- レンタルサーバー:定額制
このように基本は定額制が採用されているほか、プラン内容は提供会社でまったく異なるのでどちらがお得とは言えません。
最後に、どっちを借りればいいのか?迷うポイントですが、利用目的によって変わるのでどっちが良いとは一概には言えません。まずは、必要な容量やコストなどを考慮しながら、どっちを利用するかは考えていきましょう。
3.まとめ
今回はクラウドとレンタルサーバーの違いについて紹介してきましたが理解できたでしょうか?
簡単には、
- クラウドはアパート・マンション:複数の人がそれぞれ個別の部屋(仮想サーバー)を利用する
- レンタルサーバーはシェアハウス:スペースは個別でも設備などは複数の人と「共有」して利用する
というような違いが最も分かりやすいと思います。
その他にも細かいものを挙げれば色々ありますが、最後に説明し通り必要な容量やコストなどを考慮しながら、どっちを利用するかは考えていきましょう。